私は生まれた時から、父方の祖母と同居していました。共働きだった両親の代わりに私たち兄弟の面倒をみてくれていたこともありました。その祖母は元気で生前に遺品整理士に相談しながら長生きし、何回かの入退院を繰り返しはしましたが、最後は自宅で亡くなりました。祖父は若い時に亡くなったので、その後は母一人子一人で、表には出さないものの、絆が強かったんだと思います。父はもう10年以上も経つのに祖母の遺品を片付けようとはしません。流石に服や家具などは、亡くなった後に片付けました。そう広くはない家に大勢で住んでいたので、どうしても片付けざるを得なかったのですが、写真や身の回りのもの(手紙や装飾品など)の余りかさばらないものに関しては、ずっと押入れの中に入っています。時々孫が来て、おもちゃを探そうと押入れを開けるのですが、そこにはいつも見慣れた光景。当初、母は片付けたかったようなのですが、最近はもう諦めたようです。家を引っ越す日が来るまで、きっとこのままだと思います。