私の母は物を捨てることができません。戦後の物のない時代に育ったからだと思います。そのため、物置には使わないものが溢れ、本人もどこに何があるのか把握できていません。このままではいけないと思い、先日一緒に物置の中を整理しました。
色々なものが見つかりましたが、特に多かったのが洋服類です。中には一度も着たことがなく、タグも切っていないものもありました。昔とは体系が変わってしまって、着られなくなってしまった服もたくさんありました。母は「まだ着られるのにもったいない。痩せれば着られる」と主張し、なかなかゴミ袋にいれようといません。そんなやり取りが数時間も続いたので、諦めて私はその場を去りました。
気になって数時間後に見に行くと、得意げな顔をした母がいました。物置の中は一応綺麗になっていましたが、その代り母の部屋のクローゼットにものが増えました。どうやら捨てたのではなく、単にものを移動させただけのようです。私は呆れてしまって、それ以降は何も言っていません。

PR|生前整理は終活のひとつ|